富士山~馬返し-中腹・とりこし苦労の旅

本日はかねてから一度行きたかった
富士山吉田口一合目から中腹の登山道の散策へ。
吉田口登山道とはそこを指し、
スバルライン五合目からのルートは河口湖登山道と言うらしい。
時間、標高差など考えても問題なさそうなので一人で決行。
日の出と同時に登り始めようと朝4時に入谷を出発。

あまりに早く着きそうなので、4:50 谷村PA にて25分程休憩。

河口湖ICでおり、5:30 スバルライン手前。
他に車の姿もなく、真っ暗。
ナビでは目指す 馬返し が検索できなかったため、
その近辺であろう富士北麓公園まで移動。
そしてこの近辺でしばし彷徨う。
明るければ何の問題もなかったろうに・・・

何やら慰霊碑のような地点で勘を頼りに左折。

馬返し の表示が出てひとまず安堵。
いくら走っても着かない。
やがて道は車一台分のダートとなり、他車の姿は前後とも全くなし。
頭の中は常に前から車が来たらどこまでバックすれば
お互いに往来ができるかという不安のみ。
こんな真っ暗闇のせま~い山中で誘導なくバックができるであろうか?

待避所に車を寄せ、グーグルマップでプリントした地図を見る。
全く見当もつかない。
すると藪の中でなにやらゴソゴソを物音。
間違いなくする。
所々ガードレールなどあったのできっと車道には違いないはず、
待避所も度々あるので最悪はUターンも可能だろう、と決め
獣は怖いので前進することとする。
時にはかなり大きな水溜りも越えたりして行くと
出た。
良かった。

6:10 中の茶屋に到着。
人も車も姿がなかったが、
外の仮設トイレは解放されていたのでお借りし、再度思案。

すると一台の軽トラが現れた。
どう見ても地元の方だ。
お二人でこっちを見ている。
お一人が降りてきた来た。
道を聞こう!
「おはようございます。」
「今日は何?きのこ?」
どうやら密猟者と間違われたようだ。
「違います。馬返しに行きたいんですが迷っちゃったみたいで。」
するとおじさんは近づいてきて丁寧に道をレクチャーして下さった。
恐らくは車の中もちょっと覗くためもあったのだろう。
にしても助かった。
何のことなく、ここからは一本道で到着できた。
来た道を少々戻ったのだが、明るいと印象は全く違う。
皆さん、馬返し に行くには、
中の茶屋の建物脇を入り、富士山山頂という表示を目印に
ただただ登った行き止まりがそこですよ~。

結局、馬返し駐車場に着いたのは 6:20。
こんな紅葉の良い時期なのに車の姿が一台もない。
30台以上は行けそうなスペースに、私の他には作業車が1台のみ。
そういえば検索で
「馬返し 駐車場」と入力すると、
「車上荒らし」とオートコンプリートがされていたっけ。
また不安になり、しばし過剰な準備運動などをおこなう。
すると(先程とは違う)軽トラが現れた。
こちらを眺めながら駐車場をぐるりと2週し、立ち去った。
恐らくはまた、きのこパトロール?
続いて軽自動車が現れ、
停まっていた作業者のキーを開け着替えをはじめた。
相変わらず登山者はゼロだったが、
もう明るいし、人もいるからとっとと登ろうと決め、登山開始。

何年も使っていなかった古いデジタル一眼、
動かさないとバッテリーがやばそうなんで携えた。


駐車場脇の登山口。

バス停が隣接している。

バスは一日2本あるようだ。
考えてみればバスが来るのだから
あんなダートは通らずともここまで来れるハズ。
中の茶屋経由ならするっと来れたんですね。

さぁ、行きましょう!と意気込んだのですが

今度は熊の呪縛。
誰もいない山でしょうからまたまたの心配材料。
併記されているのは”きのこ”。
一体どんなお宝きのこがあるんでしょう?

とっても素敵で厳かな歩き出しです。


大文司屋。
明治大学山岳部が管理しているのだそう。

「ここから先は道が険しくなって馬を引くことができず、
ここで馬を返した」ことからついた地名。

安全を願い、鳥居をくぐる。

お祓いを受け、山頂に向かうための禊所。

誰もいないので聖域感が半端ない。

秋だねぇ。

4~500m位で1合目 鈴原天照大神社。1520m。



クマの目撃情報がそちこちにある。


貸し切りで厳かなんですが、
2箇所ほど獣臭があり、ちょっとびびりつつ進む。

2合目 御室浅間神社。1717m。
かなり朽ちている。

ここから先は、江戸時代、女人禁制だったそうだ。

道中に橋が2箇所程あるが、水は枯れている。
下には溶岩が固まっているのが見える。


仮設のトイレが置かれている。
恐る恐る開けたところ、意外にもキレイだった。


木々のため、眺望はきかないが、
ちらりと覗くと、雲海にヤツがクッキリ浮かんでいる。

道標などはしっかりしており、まず道迷いはない。


3合目 見晴茶屋 1842m。
見晴らしは全くない。

かつては三軒茶屋と呼ばれており、
吉田口からの登山の昼食場所となっていたようだ。


こちらが三社宮だろうか?


4合目。2010m。

江戸時代には3合5勺とされ、山小屋があったのだそう。

御座石。2106m。
壁面に五合目焼印所とあった。

日本武尊の祠が祀られていたのだそう。
実は5合目ではなく、4合5勺なのだそう。


5合目。2225m。
入山料を徴収する場所であったそう。

こんなに誰にも会わない登山は初めてだ。





随分と沢山の小屋が存在してた模様。



舗装された林道へ出る。

舗装路を少し道なりに登る。
本日はじめてテンションが上がる。

ここで一気に展望が開け、誰もいないので感動の声をあげる。

山がゴールドに輝いている。

ひたすらに素晴らしい。

遠くも良く見える。

後光に導かれ、今一度登山道に入る。

たいへん気持ちがいい。

山頂まで 6.1km。
精神はズタズタだが体力的には問題ない。
でも絶対にダメヨーダメダメ。
私、高山病です。

これが現在のホントの5合目のよう。

この感動を伝えたくとも、だーれもいない。


有名な佐藤小屋が見えてきました。


佐藤小屋着。2230m。
ここは予約さえあればシーズン以外の冬季でも営業する、
と予習していたが、本日は残念ながら休業の様子。
というよりも、「今年は終わり」的な文言が多々。

佐藤小屋デッキからのヤツ。

ゴールド。

ピンクゴールド。

山頂。
近づくとあの雲は悪魔でしょう。



誰かが上がって行けば
もうちょびっとだけ行っていたかもしれませんが・・・
未だだ~れも来ません。

シャッターも押してもらえないので自己撮り。

ゆっくりおにぎりなどしましたが
一向に現れないので寂しくなり、9:15 下山の途。
すると何と、4合目あたりでトレランの方に出会ったのを皮切りに、
数組ではあれ、次々と登山者に会うではないですか。
あ~あ
もっと上でまったりしてればよかったなぁ~
熊や猪にびびる必要なんてなかったなぁ~
と、心から楽しめなかったことを嘆きつつ下山。

途中で話した登山者の方によると、
例年この時期は、馬返しの駐車場はあふれ、
路上にも駐車の列ができるほどの混み様なのだそう。

これも御嶽山の影響なんでしょうね、と仰られてました。

下山時の駐車台数は7台でした。

下山に要したのは90分でした。
休憩を含め、中央とばして帰宅すると 12:30。
時間がたっぷりあったので、自分の風呂の前に
ダートを難なくこなしてくれたクルマを労い、
先にシャンプーさせていただきました。
また行きたいです。
つぅか、必ず行きます。

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◇本日のデータ(2014/10/26)
所要時間(休憩とおにぎりタイム含む):約3.5時間
登山口:一合目馬返し駐車場
面子:1名(私を含む)
天気:晴れ 時々 くもり
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